フランス留学のためにミニマリストになりたい女

アラサーでフランス音楽留学中の女が奮闘する記録。

ヴェルサイユ宮殿オペラロワイヤル見学

5月のバカンス中に、色々なオペラ劇場でフリーイベントを行うTous a l'operaが行われていました。

ヴェルサイユ宮殿にあるオペラロワイヤルでも入場無料で見学会、そしてヴェルサイユアカデミーのオーディションが公開されているということだったので、行ってみました!

 

14時の開門と同時に現地に着いたのですが、既に長蛇の列!

結局30分から40分くらい行列に並んで中に入ることができました。

 

ステージの裏側の仕掛け部分を見たあとは、長い螺旋階段をぐるぐると登って劇場の三階席へ。

オペラロワイヤルは二階も三階も天井がついていてボックス席のようになっています。

本当に豪華で美しく、席数も最近作られたオペラ劇場とは比べられないくらい少ない!

とっても贅沢な空間です。

 

劇場をのぞいたあとは、メインホールの横にある縦長い小ホールで行われているアカデミーのオーディションを見に行きました。

天井が高く、ヨーロッパの石材造りならではのよく響く空間で、すごくきれいなチェンバロが用意されていました!

一日に20人ずつ、計三日間イベントをやっていたのでトータル60人くらいがオーディションに参加していました。

やはりソプラノが多く、次にテノール、オートコントル、そしてメゾやアルト、バリトンが少しずつ…という感じ。

楽器も同時にオーディションしており、チェンバロヴィオラダガンバ、テオルボなどが参加していました。

 

やはり普通のオーディションとはおそらく違って、全員きっちりバロックをやってきました!という感じの歌手ばかり。

だいたいがヘンデル以前のバロックオペラ二つか、バロックオペラアリア一つとエールドクール(フランスの宮廷音楽用歌曲)、宗教曲などを組み合わせていました。

普通のオーディションやコンクールはだいたい良い声コンテストになりがちですが、

大きい声や立派な声を出すというより、丁寧にバロック時代の色合いを表現しようとしている人が多いような印象で、良い声コンテストとはだいぶ雰囲気が違いました。

とはいえ、その中でもひと際良い声のソプラノの方がいたので、その方の演奏後にはギャラリーからブラボー!が飛びましたね!

 

フランスに来てから、学校で試演会のような場があると必ず歌う前に曲の紹介をするように言われていました。

今日も全員が演奏前に名前と楽器、作曲家と作品名を紹介してから演奏していました。

(もちろんフランス語で)

フランスのオーディションではこれが当たり前のようです。

よく歌う前から勝負は決まっている・・・ということを聞くことがあるのですが、今日も少し紹介の声が聞き取りづらいな・・・という人が多かったのですが、

すごくハッキリとわかりやすい人がいて、その人がブラボーをかっさらっていったソプラノでした・・・

きっと彼女は合格するだろうな。

 

オーディションは好きなだけ聴いていけるので、きりのよいところで引き揚げ、次に進むとオペラ公演で使用された素晴らしい衣装が展示されていました。

 

色々な学びもあり、とっても楽しかった無料イベント。

イベント中は今後の公演の限定割引チケットを売っていたり、CDを販売していました。

こういう取り組みはぜひ日本のホールでもやっていったらいいのに・・・と思います。