ドン・パスクワーレ@オペラガルニエ
オペラガルニエでローランナウリ出演のドン・パスクワーレを見てきました。
ノリーナは大活躍のジュリーフクスということで、かなりチケットも入手しづらくどうにか正面の舞台が見える席を手に入れられました。
主にお目当てはローランナウリでしたが、意外とベルカントものはそんなに…という感じでした。
オペラコミックほどの爆発力というかキレが感じられず、やや言葉が飛んでこない印象。もちろん声は素晴らしいのですが・・・
むしろノリーナのジュリーフクス独り勝ち状態で、軽いのにきちんと声が飛んでくるので本当に素晴らしかったです。
ジュリーはバスティーユでカプレーティとモンテッキで見ていましたが、その時よりもずっといい印象でした。
マラテスタのバリトンはかなり発声に難があって全然良くなかったです・・・
なので全体的に歌唱面での満足度は、見る前の期待値が高かっただけにアレ?という感じでした。
やはりベルカントは専門職というか職人芸だなぁ・・・と改めて感じます。
演出はクラシカルモダンという感じなのと、背景にスクリーンを置いていて、舞台上に置いたカメラ映像を映すという仕掛けがしてありました。
面白いといえば面白いのですが、それをやりたいがためなのか現代演出あるある、撮影所設定が使われており、また出たよ・・・と思ってしまいました。
このとある撮影所、みたいな設定があまりピンとこないというか必要性がないので、なんとも言えない感じ・・・
この撮影所設定、うまくいってるのをあまり見たことないんですよね・・・
衣装を現代風にする経費削減の目的しか果たしてない気がします・・・
なんだか色々思うところもありましたが、やはりジュリーの筆頭として歌唱面は勉強になることも多く、ガルニエ宮に足を踏み入れる感動は確かです。