フランス音楽院室内楽の試験
音楽院のCOPというプロフェッショナル課程では室内楽が必修になっています。
私は今年その一個前の課程だったのですが、申し込めば組み入れてもらえました。
日本の音大では声楽科はあまり室内楽の授業に参加しないのでは・・・と思います。
声楽科の中で、オペラや歌曲の重唱アンサンブルなどをやるのがほとんどだと思います。
ですが、フランスの室内楽の授業では履修者の全体を組み合わせてグループ分けして一年間授業をするので、声楽科の重唱グループもあれば、私の場合はピアノ、フルートとトリオをすることになりました。
フランスは管楽器が強い国だからか、フランスの近代音楽では女声とフルートの曲がいくつもあり、私にとっては憧れだったので願ってもない機会でした。
一年を通して色々な曲をやりましたし、演奏会で演奏する機会もあったのでとても勉強になりました。
(ラヴェル、カプレ、サンサーンス、エマニュエル、ゴーベールなどなど)
試験は20~25分のプログラムを自由に組むというコンサート形式の試験でした。
結局一年かけてやった曲をすべて詰め込むプログラムとなり、かなり大変でしたが自分たちの演奏では一番破綻のない演奏が試験でできました。
結果はmention bienということであと一歩及ばずという感じもありましたが、今できる演奏はできたのでよかったです。
先生は他の組よりアンサンブルがちゃんとしてたのに!!とご不満でしたが、外部の審査員からはプログラムが似た曲調で長い、と言われました・・・!
私たちは少し曲を省いてもいいのでは、と言ったのですが先生が全部入れた方がいい!!とごり押したので、、、、先生!!笑
個人的にはまだフランス語のディクションが不十分とか、音程が気になるところがあったなど講評もあり、どちらかというとアンサンブルの精度よりもコンサートとしての精度を審査されていたんだな・・・と感じました。
つい日本的な感覚で、試験は試験、コンサートはコンサートと別物に考えがちで、試験は楽譜を置いてもいいなら楽譜を完全に見て演奏してしまいがちなのですが、そういったところも講評で指摘されたので、フランスだと試験の場でもコンサートとして見せる姿勢が必ず必要なんだなと感じました。