フランス留学のためにミニマリストになりたい女

アラサーでフランス音楽留学中の女が奮闘する記録。

フランス音楽院留学レッスン日記③

フランスの学校はだいたい5週間通ったら2週間休み、というサイクルになっているようです。

2月にもバカンスがあったのですが、4月の終わりからまたバカンスが始まっています。

 

バカンス前のレッスンでちょっと掴みかけたものがあり、このバカンスはそれを定着させよう!と思っています。

掴みかけているものは、声の深さというか後ろ側の響きです。

 

この年になって今更その段階・・・という感じでとにかく遠回りし続けている私ですがこの半年は自分なりに随分変化がありました。

まず入学試験のレビューが、「あなたの本当の声で歌っていない」から始まり、目からうろこ体験の連続でした。

 

思えば音大を受験すると決めた中学生の頃から、声が細くて高い音が出るソプラノだといわれてきました。

大学でも卒業するまでその認識は変わらず(全然評価はされてなかったですが)卒業試験も夢遊病の女のアリアを歌いました。

ただ当時の教授に、あなたは意外と低い音がちゃんと出るのね、と不思議がられたことはあります。

今思えば伏線・・・だな。。

 

大学生の時はとにかく中間音がスカスカで、ほとんどの曲がまともに歌えてない・・・と自分でも思っていたので卒業後はフランス歌曲をとにかく勉強しました。

おかげで中間音への苦手意識はなくなり、逆にいわゆるコロラトゥーラソプラノのような高い音はあまり使わなくなったので得意だと思わなくなりました。

そんな中で、母音によって音色がばらつく、妙に暗い音になる時と明るい時があると指摘されていました。

今までとにかく自分が軽いソプラノだと思ってやってきているので、軽く明るい方に統一しようと試行錯誤していました。

 

それが、フランスにきてからはなんでそんな子供のような声で歌ってるのか?あなたの本当の声はそれじゃない!というところから始まり。

バカンス前のレッスンで、ここのフレーズで出てた声があなたの本当の声だと思うから録音を後で聴いてみなさい、と言われました。

歌っている自分の感覚ではその前後とあまり差があるようには感じませんでしたが、録音を聴いてなるほど、確かに違うなぁ・・・!とびっくりしました。

それはこれまでの、前に前に、上へ上へと集めていた感覚とは違い、ふんわりと声を響かせる感覚に近いように思います。

 

バカンス中にソルフェージュアレキサンダーテクニックを指導してくれる先生が企画したマスタークラスでは、更に体の使い方のアドバイスをいただき、今までは動かすところと脱力するところがチグハグな状態だったな・・・と気づかされました。

 

なんと一年目は年度末に歌の試験がない、ということがわかったので差し迫ったものはあまりないのですが、このバカンス中に掴みかけているものを定着させて次の段階に進みたいなぁと思っています。