Breaking the waves @ オペラコミック
先日初日前のゲネプロ招待券をいただけることになったので、オペラコミックのBreaking the wavesというオペラを見てきました。
これは同名の映画をオペラ化したもので、映画の邦題は「奇跡の海」というそうです。
映画は1996年だそうで、2016年にアメリカでオペラ化されたそうです。現代音楽のジャンルに入りますが、想像していたよりもオーケストラや合唱が大変面白いので聴きやすいというか、引き込まれる感じで全く退屈しませんでした。
そもそも映画も知らなかったので、ストーリーも知らなかったですが、かなり過激!なのでびっくり。
演出もわりとリアリティのある感じだったので、日本では上演できないな!というシーンも多数で驚きましたが、歌手陣も素晴らしく、歌も演技も圧倒的でした。
舞台セットが大変よくできていて、一見シンプルながら照明やプロジェクションマッピング??なのか装置自体の色が変わったりして、一つのセットが教会であったり工場であったり病院であったり、様々な状況に対応しているのが秀逸でした。
合唱も男声のみでしたが、教会や村の人々だったり、悪魔?神?の声になったり変幻自在で、発語や発音、和音の鳴り方も素晴らしかったです!
あまりに合唱が上手いのでびっくりしたのですが、どうやらEnsemble Aedesというアカペラ合唱団の方々が担当していたそうです。
宗教音楽のような響きだったり、現代音楽的な不協和音や、喋り声が重なるようなところなど、様々な形式で合唱がかかれていて面白かったです。
ストーリーはなかなかシビアなもので、見ていて気分がウキウキするような感じではないですが笑
思ったよりも最後に救いが感じられてよかったです。
途中まで見ながら、なんだか女が犠牲になって男が復活する!みたいなのを美化したような終わり方だったらいやだな・・・と思いながら見ていたのですが、
多少はそのあたりを刺してあったのでよかったです。
日本ではそうそうお目にかかれない作品だと思うので、
こうした機会に見ることができてよかったです。